八尾市立病院

膝関節・脊椎・手の外科三本柱に注力することで地域に貢献する整形外科

地域の急性期病院として、高度な医療を提供している八尾市立病院。整形外科で部長を務める山田先生に話を聞いた。整形外科の特徴や強みは?そして今、医療業界でも注目が集まっている「高位脛骨骨切り術」とは?

注目の高位脛骨骨切り術

人工関節を使わずに膝の痛みを取り除く

日本人にはO脚が多く、普段の生活でも膝関節の内側に体重が偏るため、内側の軟骨がすり減ってしまい、大腿骨と脛骨(すねの骨)がゴリゴリと擦れて痛みを生じさせることがある。これを変形性膝関節症というが、同院の整形外科では関節を人工物に置き換える人工膝関節置換術と関節を温存する高位脛骨骨切り術を提供している。山田先生は、ここ10年で新しい技術が開発されたことで医療業界のなかでも注目を集めている高位脛骨骨切り術のスペシャリストだ。「脛骨を切ってX脚気味に矯正することで、体重を膝関節の外側に分散させて痛みを取り除きます。人工関節とは違い、靭帯や半月板も温存されるので、術後も膝の安定感や滑らかな動き、ひねりや衝撃への耐性が失われません。日常的にスポーツをする中高齢の方、農業や重労働の方、庭いじりや茶道といったしゃがみや正座をすることが多い趣味の方などに適しています。また、これまですり減った軟骨は再生しないことが常識でした。しかし、この手術を受けた人の約40%で軟骨の修復が見られたんです。それだけ膝関節の環境が良好になるということです」。手術後は同院で専門スタッフによる3〜4週間のリハビリを受け、自宅復帰が可能であることを確認してから退院するため、別施設でリハビリが必要ということもない。膝の痛みに悩んでいるが、人工関節にするにはまだ早いといった、変形性膝関節症の軽度〜中等度の患者を救う新しい選択肢として広がっている。また、山田先生はスポーツ整形外科の専門医でもあり、スポーツによる靭帯や半月板の損傷にも対応している。同院は高齢者の変形性膝関節症と若年者のスポーツ障害、その中間である中高齢の高位脛骨骨切り術など、様々な膝の疾患に対応できることが特徴だ。

超音波検査機器をはじめ、診断や治療に欠かせない機器を取り揃える
山田先生と脊椎外科が専門の本田先生。名指しで紹介が入るほどの実力者揃い 
「不自由のない日常生活に戻っていただくために最善の治療をしていきたい」と山田先生

整形外科の強み

地域からの信頼が厚い熟練の技術を持つ医師

整形外科のなかでも特に専門性が求められるのが膝関節・脊椎・手の分野だ。「脊椎分野は椎間板ヘルニアや腰椎すべり症をはじめとしたほぼ全ての脊椎・脊髄疾患に対応しています。手術は重要な神経と隣り合わせで、損傷すると麻痺などの合併症が発生してしまうため、安全な治療には術中・術後の全身管理も大切です。また、手の領域も骨・関節・筋肉・腱などが小さな範囲に密集して複雑に連動しているため、機能や整容の回復には高度な技術が必要。つまり、どちらも医師の技術や経験の比重が大きい分野なんです」と山田先生。膝・脊椎・手と、それぞれの分野に熟達した専門医が在籍していることが、同院の整形外科の強みだ。実際に、地域の医療機関や患者から先生の名指しで紹介を受けることが多いという。実績の高さをうかがえるエピソードだ。

また、整形外科ではレントゲンによって体の中を透視しながら行う手術が多いが、同院は手の外科に特化した高性能レントゲン透視装置を導入している。従来に比べて画質が飛躍的に向上したことで、小さくて複雑な手の構造を細かく確認しながら、より精確な手術が可能になった。熟練の技術と最先端の機器が合わさった同院の整形外科に死角はないといえるだろう。

整形外科の外来スタッフ。医師と看護師が丁寧に対応することで患者の不安を払拭している。紹介状による診療のみなので、比較的待ち時間も少なくて済む

地域医療連携室の役割

円滑な地域連携を支えて高度医療の提供に集中

高齢者の大腿骨頚部骨折や腰椎圧迫骨折などは、長期にわたるリハビリが必要だ。その場合、同院の「地域医療連携室」が間に入り、退院後は地域の医療機関に引き継がれる。「私はいくつかの病院で勤務してきましたが、ここまで地域連携に注力している病院は初めてです。毎日患者さんが来られるなかで、一人の患者さんを当院で最後まで診るのは難しい。信頼できる次の施設が確保されているのはとてもありがたいことです」。地域医療連携室の働きで病院がうまく回っている。結果的に同院の高度な医療が、地域で必要としている患者へ届きやすい構造になっているのだ。

八尾市立病院

電話番号:072-922-0881

住所:八尾市龍華町1-3-1

ウェブサイト:https://www.hospital.yao.osaka.jp/

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