医療法人 恵生会 恵生会病院

4月より新病院長就任低侵襲の婦人科診療を力強く推進する
恵生会病院で数々の腹腔鏡手術を担当してきた子安先生が、四月から病院長に就任する。婦人科内視鏡手術センターを開設し、低侵襲での治療をより一層推し進めようと試みる子安先生に、その意気込みをうかがった。
婦人科診療の強化
子宮筋腫などに対する専門的医療の提供
昭和56年に創業した恵生会病院は、産婦人科をルーツに持ち、東大阪エリアでは数少ない分娩に対応できる総合病院として発展を続けてきた。4月からは同院で婦人科疾患の腹腔鏡手術を数多く担ってきた子安先生が新たに病院長に就任する。先生は、これまでの同院が力を入れてきた周産期医療の強みを引き継ぎつつ、婦人科疾患の診療や手術に幅広く対応できる病院へと進化させようとしている。「例えば子宮筋腫という病気がありますが、これは30歳以上の女性の20〜30%に見られる病気で、決して珍しい病気ではありません。東大阪市は人口50万人前後の街ですので、潜在的に悩まれている方は非常に多いことが予想できます。しかし、東大阪市は人口に比べて婦人科系の専門的な医療を受けられる環境が少なく、大阪市などの他市で治療を受けられる方もいらっしゃるのが現状です。その現状は早く改善されるべきだと考えています。私はこれまで、患者様の身体的・精神的な負担を少しでも軽減できるように、婦人科疾患における侵襲の少ない腹腔鏡手術の研究に心血を注いできました。その経験を活かして、当院に婦人科内視鏡手術センターを開設し、4月から本格的に運用を開始していく所存です。東大阪にお住まいの方が、住み慣れた場所で気軽に婦人科疾患の相談ができるよう、これから邁進していきます」と、子安先生は熱意をにじませながら語ってくれた。子宮筋腫以外にも、卵巣嚢腫や子宮内膜症といった婦人科疾患は、若い女性に増え続けている。それらの専門的な治療が受けられる環境が身近にできれば、東大阪エリアに住む女性にとって大きな安心材料となるはずだ。



受診のハードルを下げる
婦人科受診の抵抗感を様々な角度から低減する
婦人科はデリケートな部分を扱う診療科であり、受診するための心理的なハードルが高い。また、手術が必要になるかもしれないと考え、受診を躊躇してしまうこともあるだろう。そんな患者様を鑑み、恵生会病院では様々な配慮を行っている。子安先生はこう語った。「男性医師には話し辛いという方もいらっしゃるかと思いますが、当院では女性の産婦人科医師が3名勤務しています。希望があれば女性が診療を担当しますので、ご相談いただければと思います。また、当院では診療を行う際に丁寧にヒアリングを行い、患者様が希望することを時間をとってお伺いするようにしています。例えば子宮筋腫の患者様ですと、『子宮を残したい』『手術が必要でも、傷口を残したくない』といった様々な希望を持つはずです。当院で治療を受けていただく場合、まず子宮筋腫は手術が必要でないケースも多いので、手術が必要なのかを正確に診断。手術が必要となった場合でも、小さな傷口で済む腹腔鏡手術を可能な限り提案し、子宮も温存する方法を模索します。まずは症状を放置せずご相談いただくことが大切ですので、気軽にお話しいただけると幸いです。

予防医学にも注力
地域の方の健康を守る健診・検査の実践
医療が発展し高度な治療が受けられるようになったとはいえ、病気の予防や早期発見が一番良いのに変わりはない。子安先生は最後にこう語った。「当院ではマンモグラフィー検査や、ホルモン値検査、超音波検査、子宮がん検査など様々な検査を行っています。また検査の結果、婦人科以外の疾患が見つかった場合にも、総合病院として他科と連携してスムーズに治療に取組む体制を整えています。当院は診療を断らないことをモットーにしていますので、どんな小さな不安であったとしても、気になることがあればぜひためらわずに受診してください」。