交野市長 山本 景

2025年
市長・区長からのメッセージ

現在の医療現場が抱える問題、それに立ち向かう行政のあり方や、
今後の対策、取り組みについて、市長にうかがいました。

交野市長

山本 景

みんなのこころが 和むまち かたのへ

 

我が国では2040年頃に総人口に占める高齢者の割合が過去最大の約35%に達すると予測されております。高齢化による高齢者人口の増加と、少子化による労働人口の急減が同時進行で起こり、経済や社会保障の維持が危機的状況に陥ると危惧されています。

 医療分野では、医療と介護の複合ニーズが高まる85歳以上の高齢者の増加により、2020年から2040年にかけて85歳以上では救急搬送が75%増加、在宅医療の需要が62%増加すると見込まれます。医療・福祉職種の人材はこれまで以上に必要とされ、人材確保が大きな課題となる一方で、働き方改革を進めていく必要もあります。

 令和6年4月から適用が開始された医療従事者の働き方改革では、医師の時間外労働時間について上限規制が設けられました。医療ニーズの変化や医療の高度化、医師数の減少等が進んでいます。以前より課題とされていた長時間労働の常態化を改善し、医師が健康に働き続けることができる環境整備が必要です。そのことで、医療の質と安全性の確保及び持続可能な医療提供体制の維持を図るものと認識しております。

 このような背景のなか、健康寿命の延伸を図るため、生活習慣病の予防・改善、介護予防等の必要性がさらに重要視されています。本市では、かかりつけ医、保健・介護・福祉関係者等と連携して市民の健康増進を図っています。住み慣れた地域で心身ともに健やかで生き生きと暮らせることが大切だと考えます。そのため、市民一人ひとりが自身の健康に関心を持ち、正しい生活習慣や食習慣を実践し、健康づくり等に自発的に取り組むことで健康寿命の延伸を目指してまいります。