社会医療法人医真会 医真会八尾総合病院

地域密着型の総合病院として 小回りの利く体制を強みに広く循環器疾患に対応

新たに1名の循環器内科医を迎え入れ、さらなる体制強化を図る医真会八尾総合病院。診療体制や隣接するクリニックの強み、今後の展開などを聞く中で、地域で求められる循環器内科のカタチが見えてきた。

心疾患とカテーテル手術

主治医が手術の執刀医に患者が安心できる環境づくり

がん、脳血管疾患と並び、日本人の三大死亡原因の一つである心疾患。その中でも代表的なのが、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患だ。これは動脈硬化や血栓で心臓の血管が狭くなり、十分な酸素や栄養が心臓に供給されなくなる状態を指し、『胸が痛い』『締め付けられる』『圧迫される』といった症状が現れる。そういった命の危険につながりかねない循環器疾患の救急医療や、急性期医療を中心に対応しているのが医真会八尾総合病院の循環器内科だ。「当院の循環器内科に在籍する医師は全て、カテーテル手術に対応できる知識や技術を持っています。そのためそれぞれが患者さんの主治医であり、手術を行う執刀医でもあるので、患者さんにとって安心して手術をお任せいただける環境が整っているかと思います」。同院はカテーテル手術において、透析患者の増加などによりニーズが高まりつつあるロータブレータの認定施設でもある。「治療器具や技術の進歩によりカテーテル手術の治療成績は向上、これまで胸を切開する外科手術しか選択がなかった心臓弁膜症の治療においても、カテーテル手術が行えるようになりました。当院は心臓弁膜症のカテーテル手術には対応していないため、治療が必要な場合はカテーテル手術における数多くの治療実績を持つ近畿大学病院と連携しながら診療を進めています」。実際に同院では週に3 回、近畿大学病院の医師を含めた合同カンファレンスを実施。患者の身体的・精神的な負担を軽減するためにも細やかな情報共有を図り、円滑な治療提供に取組んでいる。

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「外来診療に土曜日の受診枠が新設され、より多くの方にご利用いただけるようになりました」と清水先生
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2024年2月に同院に赴任した木戸先生
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「まずは検診などを通して、自分の体について知ってもらいたいです」と宮地先生

隣接するクリニックの強み

小回りの利く診療体制で円滑に治療へとつなぐ

同院では救急疾患や入院患者に対する診療を行い、外来診療は隣接する医真会総合クリニックスが担当している。「医真会総合クリニックスでは、医真会八尾総合病院と密接に連携を取り、幅広い循環器疾患に対する診療を行っています。一般的なクリニックの場合、検査を受けたとしても検査結果は別の日に来院して確認することが多いですが、医真会総合クリニックスは採血、心電図、ABIなどの検査に加え、緊急時には医真会八尾総合病院と連携しながらCTやMRIといった精密検査においても検査を受けたその日に結果をお伝えすることが可能です」。経験豊富な医師が揃い質の高い医療でサポートする一方で、大病院にはないような小回りの利く診療体制を強みに、治療後は数カ月、もしくは数年単位でのフォローアップにも注力。また2024年2月より木戸先生を迎え、これまで平日のみだった外来診療が土曜日の午前中にも受けられるようになった。木戸先生はカテーテル手術において優れた能力と技術が認められた「日本心臓血管インターベーション治療学会専門医」でもあり、外来部門の充実と合わせて、日中の救急医療における受け入れ体制の強化にもつながっている。

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狭くなった血管に細い管を入れ、血管を広げて血流を回復させるカテーテル手術。経験豊富なコメディカル・スタッフと連携しながら、検査から治療まで取組んでいる

心不全パンデミックに備えて

再発防止を期待できる心臓リハビリの導入を目指す

日本では高齢化や生活習慣の欧米化などにより、心不全の患者が増加。特に慢性心不全の患者数は1年に1万人のペースで増え続けており、心不全患者の急激な増加を表す「心不全パンデミック」が予想されている。「日常生活において心不全を予防し、再発させないためにも、将来的に心臓リハビリを導入することが目標です。心臓に適切な負荷をかけるリハビリで、筋力トレーニングや歩行練習といった運動療法が中心になります。広く循環器疾患に対応する総合病院として、検査や治療に加え再発予防を取入れることで、切れ目のない医療提供を目指してまいります」。

社会医療法人医真会 医真会八尾総合病院

電話番号:072‐948‐2500(代)

住所:八尾市沼1‐41

ウェブサイト:https://www.higashiosaka-mc.jp/

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