藤川 純子 先生
【プロフィール】
A型/水瓶座/大阪大学卒/東大阪市出身/日本内科学会認定内科医、総合内科専門医、日本循環器学会認定循環器専門医、日本心臓リハビリテーション学会心臓リハビリテーション指導士
【趣 味】
長めのお休みが取れたときは、地方のローカル電車に乗って旅行を楽しんでいます
【休日の過ごし方】
クリニックにいるときは座っていることが多いので、休みの日はできるだけ体を動かそうと頑張っています。ヨガや筋トレのYouTubeを見てマネしたり、ウォーキングをしたりしています
心臓リハビリと内科診療で支える地域の健康
再発リスクを低減するリハビリの重要性を発信
日本における死因の上位を占める心疾患。心筋梗塞や狭心症を発症した患者にとって、治療後の継続的な心臓リハビリテーションは再発や重症化を防ぐ鍵となる。心臓リハビリの目的は運動療法や食事管理、薬物療法、生活習慣の改善を組み合わせることで、患者の健康寿命を延ばし、QOL(生活の質)の向上を図ることにある。しかしその重要性は十分に認知されておらず、志紀なかむらクリニックの利用者数は期待している水準に達していないという。「『今は動けているから問題ない』と考えられる方もいらっしゃるのですが、心臓の働きは本人が気づかないうちに徐々に低下してしまうことがあります。その後再入院を繰り返し、いずれ最悪の事態に至るというケースも多いです。そうならないためにも、当クリニックのような心臓リハビリを受けられる施設で適切な生活スタイルを知り、行動につなげることが大切です」。藤川院長は一般市民に加え、医療機関においても心臓リハビリの重要性が広く知られていない現状を問題視し、啓発活動にも積極的に取組んでいる。昨年は八尾市で「市民公開講座」を行ったほか、八尾・柏原エリアの病院やクリニックが連携し、心臓リハビリを受けやすい環境を整える「心臓リハビリネットワーク」の活動にも参加している。



検査結果を基に適切な運動量を提案
心臓リハビリは心疾患の治療後、病状が安定した時点で医師の診断を経て開始する。「心疾患の治療後は『どれくらい運動をしていいのか分からない』『退院後の生活で気を付けるべきことは何か』など不安を抱えている方は多いと思います。当クリニックでは病気の状態や各種検査の結果に基づき、適切な運動種目や強度・時間などを記載した『運動処方』と呼ばれるものを作成します。その『運動処方』に基づいて、自転車漕ぎや筋力トレーニングなど一人ひとりに合わせた運動プログラムをご提案しています」。リハビリ中は常時、理学療法士が心電図や利用者の様子を見守っており、運動量をコントロールしてくれるというので安心だ。心臓リハビリは退院後に最長で5カ月、週1~3回程度のペースで通院しながら行うのが一般的で、最終的には在宅リハビリに移行できるよう、通院でのリハビリの中で自分に最適な運動方法を身につけるのが望ましい。しかし高齢のため自身で運動するのが不安という方は、クリニックで継続することも可能だという。反対に仕事などで頻回の通院が困難な場合は、ある程度運動方法が身についたら、クリニックからの『運動処方』を基にスポーツジムなどを利用して自身で運動療法を継続する人もいる。
生活習慣の改善を促し健康寿命の延伸を図る
同クリニックは循環器疾患の治療と心臓リハビリに取組む一方、一般内科診療にも力を入れている。特に高血圧や糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病の予防は、心疾患の発症リスク低減にもつながるため適切な治療を行うことが大切だ。健康診断で異常を指摘されたことをきっかけに受診する人も多いが、「自覚症状がないから」という理由で治療を先延ばしにするケースも少なくない。しかし高血圧や糖尿病は自覚のないまま進行し、脳卒中や心筋梗塞の原因となる動脈硬化を引き起こす。「当クリニックでは患者様と同じ方向を向いて生活改善に取組んでいます。血液検査の結果を基に具体的な目標を設定したり、家で体重や血圧を計る習慣をつけてもらったりと、健康管理の意識を高めてもらうために積極的に働きかけています」。そう話す藤川院長は日本内科学会総合内科専門医の資格を取得しており、一般内科全般も高いレベルで診療している。ほかにもニコチン依存症のチェックや禁煙補助薬を処方する禁煙外来、健康診断や予防接種などにも対応しており、今後も地域住民の健康寿命の延伸を目指し、医療での貢献を続けていく。
教えて先生!
心臓リハビリの対象となる病気は何ですか?
心臓リハビリが保険適用となるのは、狭心症、心筋梗塞、心不全、心臓術後、大血管疾患、下肢閉塞性動脈硬化症の方です。リハビリ開始から150日間は保険が適用されますが、医師が認めた場合は150日を超えて適用される場合もあります
スタッフからのMessage
総合診療内科として地域住民を支えるまちのかかりつけ医
以前同所にあった「北野内科クリニック」を引き継いだかたちで開院した当クリニックは、まちのかかりつけ医として風邪や生活習慣病など総合的な診療に力を入れています。身体の不調を感じるが、どの科に行けばいいのか分からないというときは、ぜひ一度ご相談ください
