医療法人 恵生会 恵生会病院

患者ファーストの診療で婦人科疾患の低侵襲治療に尽力し女性の豊かな暮らしを守る
産婦人科をルーツに開業した恵生会病院。妊娠前から産後までのトータルケアはもちろん、近年は晩婚化を背景に増加している婦人科疾患にも注力。20年以上も同院で治療を担当する子安先生に、低侵襲の手術法について話をうかがった
病院の強み
出産前から出産後まで産婦人科のトータルケア
東大阪エリアでは数少ない分娩に対応できる総合病院として、年間約700人もの命の誕生に立ち会ってきた恵生会病院。同院の主軸である産婦人科では、内科・外科と連携したチーム医療で、妊活から妊娠中、出産後までワンストップでサポートする。常に地域住民の声にも耳を傾け、専門性の高い周産期医療体制も拡充してきた。ハイリスク妊婦や低出生体重児への急性期医療の提供や、内科医師を中心とする糖尿病治療チームと連携した糖尿病妊婦への治療、不妊原因の3割を占める卵管性不妊に日帰り手術「卵管鏡下卵管形成術」を採用するなど幅広い領域をカバーしている。近年は、増加傾向にある子宮内膜症をはじめ、良性腫瘍である子宮筋腫・卵巣のう腫など婦人科疾患の治療にも注力。医療チームをリードするのは、日本産科婦人科内視鏡学会の技術認定医である子安先生だ。「近年、晩婚化に伴う出産年齢の引き上げにより、婦人科疾患を抱える患者さんが増えています。その内、特に子宮筋腫は3〜4人に1人は罹患している状況です」。腹痛や月経不順などの症状で受診した際に疾患が明らかになる場合や、自覚症状はなく、定期検診の際に病気が発覚する場合も。治療に向けて子安先生が重要視しているのは、〝患者さんの希望に寄り添いながら、最も低侵襲の治療を届けること〞。「私は手術を行うまでに必ず4つのステップを踏んでいます。まずは、本当に手術が必要なのかを検討し、保存療法で治療を完結できる可能性を探ります。次に、手術を行うべきと判断した場合には、子宮を残せる方法を模索。そして、最も低侵襲の手術法を選択します。ほぼ全ての症例で、開腹を伴わない子宮鏡や腹腔鏡を用いた手術を採用しながら、最後に小切開を組み合わせるかを判断するという流れです」。
独自の手術法
婦人科疾患に対する低侵襲の腹腔鏡手術
子安先生の腹腔鏡手術は他の手術法と一線を画している。従来の開腹手術では15cm以上の切開を要するため、お腹に大きな傷跡が残り、手術中の患者さんの負担も大きい。お腹を切らない子宮鏡手術は低侵襲だが、子宮の内側にしかアプローチできず、手術の適用条件も限定的だ。そこで、患者ファーストを徹底する子安先生は、別の手術法として難易度の高い腹腔鏡手術の腕を磨いてきた。「腹腔鏡手術はわずか1cm程度の傷口から、網羅的に子宮とその周辺部位までアプローチできる低侵襲の治療法です。ただ、腫瘍の数や症状の進行度によっては、腹腔鏡のみでは手術が困難なケースもあります。その場合は、恥骨上に横向き3〜4cmほどメスを入れる小切開を組み合わせることで、手術範囲を拡大しながら新たな治療の選択肢をご提案しています」。子安先生の手術実績には定評があり、東京の他院でも執刀医を兼任し、症例数は年間500例ほど。患者ファーストの診療で最も負担の少ない保存療法の可能性も検討しながら、専門性の高い技術力を身につけたからこそ、患者さんの希望と低侵襲手術の両立を実現させている。

認知拡大を目指して
地域医療機関との連携でセカンドオピニオンを届ける
東大阪市の人口は約50万人へと発展してきた。しかし、未だに患者さんの中には、子宮を残すことを断念し、やむを得ず開腹手術に踏み切った方々がいるのも事実である。「患者さんには婦人科疾患が身近に潜む病気だと認識してもらい、その上で幅広い治療の可能性があることを啓蒙していきたいです。また同時に、地域の医療機関と連携しながら、セカンドオピニオンの機会を創出し、患者さんに安心と低侵襲の治療を届けていきます」と真摯な眼差しを向ける子安先生。これからも恵生会病院全体で、地域に住む女性とその子ども達の未来を守り、東大阪の発展に貢献しつづける。



Clinic Data
院名 医療法人 恵生会 恵生会病院
電話番号 072-982-5101
所在地 大阪府東大阪市鷹殿町20-29
公式ホームページへ