医療法人 光誠会 しろばとクリニック

Helloご近所ドクター
多職種連携による
自宅での療養環境を整えることが
より良い看取りに繋がる
在宅医療への高まるニーズ
先頭に立って課題解決に尽力
2010年4月に、地域住民の良き相談相手になれるようにと開設した“しろばとクリニック”は、一般診療や健診のほか訪問診療に積極的に取り組み、今年で10年目を迎える。「2025年の日本は団塊の世代が75歳以上となり、総人口に占める高齢者の割合が増加し、超高齢社会に突入。それに伴って在宅医療を必要とする人の割合は1.5倍に増加すると言われています。当院は開設以来、在宅での看取りに力を入れてきましたが、看取りは一番最後のところで、その前に安心して療養生活をおくれることが重要だと思っています。そのためには、私たちが提供している訪問診療や看護だけでは不十分で、ケアマネージャーやヘルパーなど多職種が連携しながら地域が一体となった取組みが必要となってきます」と話す栗岡先生。「やお多職種連携の会」を立ち上げて横のつながりを深めることに尽力している先生は、医療と介護との円滑な連携が必要だと考えている。「次第に医療依存度が高い人が在宅で過ごすようになってきています。介護を担う人たちも今後は医療への知識が求められてくるでしょう」。
まだまだ医療処置を必要とする方のための施設「しろばとメディカルケアホーム」
末期がんの方、難病の方、人工呼吸器を装着されている方でも受け入れ可能でどなたでも安心して暮らせる
院内で定期的に開催している勉強会で医療知識を深める
地域住民への啓発活動で
在宅医療の情報を広める
「当院は10年の節目を迎えますが、今年のテーマとしては多職種連携のほかに、地域の人たちにもっと在宅医療や介護の状況を知ってもらえるような活動をしていけたらと思っています」と栗岡先生。関東には看取り率が高い地域があり、そこでは市民へ向けての広報活動が徹底されているという。高齢者が増えることで病院のマンパワー不足から在宅への流れは想定されるが、現状では自宅での看取り率は増えていない。「独居の人と家族と住んでいる人とでは、実は家族のことを気にしなくてもいい独居の人が家に帰りやすいのです。では、独居の人が在宅で大丈夫なのかと言われますが、そのために介護度に合わせて生活できる状態へとサポートする介護保険があり、私はその制度で十分に生活ができると思っています。24時間来てくれる先生がいることを知らなかった、もっと早く知っていれば良かったとの声も多く聞かれます」。インターネット等で多くの情報を得られる現在ですが、在宅医療に関するリアルな情報を得る機会は少なく、栗岡先生が中心になって地域住民への啓発活動にも精力的に取組んでいく。「10年間この地で在宅医療に携わってきて、レベルが次第に上がり形になってきたと思います。私を含めて内科の先生が外科的な処置や整形外科、皮膚科など専門外のことも診てきました。しかしこれからは、より専門医が診る在宅に変わっていくと思います。そういうことから、八尾市の開業医で在宅医療に取組んでくれる先生の輪を広げるための活動もしています」。
在宅医療の発展のために
さまざまな施設を展開
しろばとクリニックでは、がん患者により良い“最期”を迎えてもらうため『がん相談外来』を開設。がんの治療や療養生活についての疑問や不安を少しでも解消できるようにと、対話を通して情報提供や心理的支援を行っている。「根治が難しい患者様に対しては、基幹病院で受診された後、サブ主治医として通院や往診に対応。今後の方針を決めていくためにも定期的に来院いただく必要があります。拠点は八尾となりますが、市外、県外のご家族からの相談も大歓迎です」。完全予約制なので待ち時間の心配もなし。場合によっては、日曜や夜でも対応してくれるので、仕事で忙しいという方も安心して相談できる。また、八尾の在宅医療発展を目標に2016年に開設した『しろばと在宅医療介護情報センター』は、がんや介護関連の資料が豊富で、一般向けの本から医療従事者向けの専門書までを設置。専門の相談員が在籍する『がん相談窓口』を備え、丁寧に説明も行なってくれる。車椅子利用の方や寝たきりの方にも通院や買い物などの日常的な外出から、観光や旅行などのお出かけを楽しんでもらいたいという願いから、介護タクシー事業も展開。福祉用具レンタル・販売、住宅改修が可能な『介護ショップしろばと』を近鉄河内国分駅前に開設するなど、在宅・介護医療の発展に尽力している。「八尾市の在宅看取り率が上がり注目されることで、全国的にも在宅医療への関心が広がっていけばと思っています」。
スタッフからのMessage
心と体に寄り添う親身なケアで
がん末期患者様を中心に
患者様の生活を徹底サポート
しろばと緩和ケアホームでは、主にがん末期患者や難病の方の看取りまで、責任を持ってサポートしています。個人のライフスタイルに合わせた生活設備を整え、患者様のご家族のような存在となれるように、気持ちに寄り添うサービスの提供を目指しています
教えて!先生
家での介護を考えているのですが、
仕事をしながらでも可能でしょうか?
仕事と介護を両立されている方はたくさんいらっしゃいます。例えば夜中でも可能なヘルパーさんや看護師、医師が近くにいるのであれば、自宅で介護ができる可能性は高いでしょう。詳しくは、お近くのケアマネージャーさんにお聞きいただくか、当院の情報センターでも相談に応じていますので、介護に関する疑問や不安点があればお気軽にご来院いただければと思います
栗岡 宏彰 先生
【プロフィール】
O型/かに座/金沢医科大学卒/大阪府出身/日本内科学会総合内科専門医、日本救急医学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医、日本緩和ケア学会会員
【趣 味】
動物が好きで、自宅ではウサギを飼育しています。緩和ケアホームでは白い鳩を飼っていて、毎日施設の周辺を飛行させています。また、ドローンも所有していますので、施設写真などを撮影しています
【休日の過ごし方】
鳩レースが好きで、よく鳩の雑誌を読んでいます。友達と飲みに行ったり、焼肉店を巡ったり、ホームセンターで店内を探索したりしています。たくさんの商品が並んでいるのも見ると楽しいですね