市立ひらかた病院

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枚方で生きる喜びを。
ポストコロナ時代に向けて
新しい医療の形を追求

コロナ医療と並行させ一般医療の進化を目指す北河内医療圏内で唯一の市立病院である市立ひらかた病院。林病院長にコロナ禍における診療体制とポストコロナを見据えた改革についてお話をうかがった。

地域医療における役割

コロナ診療と並行し
一般診療の強化を目指す

 北河内医療圏で唯一の感染症指定医療機関である市立ひらかた病院では、通常の医療機関では受け入れ難い二類感染症に対応。新型コロナウイルス感染症に対しても林病院長の指揮の下、病院全体が一致団結し、第一波から最前線を戦い抜いてきた。「ひらかた病院が崩れれば、地域全体の医療が崩壊してしまう。そのような使命感を胸に、最終的な受け皿として当院ではこれまで約1800名のコロナ患者様を受け入れてきました。感染症に強い病院としての真価を発揮できたのは、各部署・各診療科の垣根を超えてチーム医療を実践してきたからこそです。コロナに続き、次の未知なる感染症が来ても徹底した体制で地域の120万人の命をお守りします」。北河内二次医療圏のなかで唯一の市立病院である同院はコロナから地域住民を守る一方で、通常診療と救急診療も両立させなければならない。特に死因の首位を占めるがんにおいて、同院は大阪府がん診療拠点として、がん診療の充実を図り、高度で低侵襲の医療技術を追求している。「当院では従来より身体への負担が少ない内視鏡手術に力を注いできましたが、昨年5月に内視鏡手術支援ロボット『ダヴィンチXi』を導入しました。がん治療の水準が向上するほか、地域の医療機関との連携強化にもつながると期待しています。また、当院では現在24の診療科を設けており、がん診療のほか、あらゆる疾患に常時対応できる体制をとっています。今後も枚方市の中核病院として、地域の他の医療機関や保健・福祉関係者・事業者と連携を深めながら、通院・入院から在宅まで患者の皆様を支援し、医療の最前線で公立病院の役割を果たしていきます」。

1.緩和ケア病棟では個室を20床を備えて療養環境の充実を図っています
2.食道・胃・小腸・大腸など臓器ごとの専門医が対応する消化器センター
3.「信頼される病院」を目指し、病院長がダヴィンチの説明会を実施

センター開設について

「話す」機能を回復させる
音声外科センターを開設

 2019年に消化器内科と消化器外科を統合した消化器センターを開設し、2020年には高齢者が歩けることを目指した下肢機能再建センターを開設。林病院長はコロナ禍にあるべき医療だけでなく、高齢者が増加する未来にあるべき医療に向け、病院の進化を目指している。「食事と歩行は健康を維持するために大切なことであり、その機能を守るために2つのセンターがこれまで活躍していましたが、今年1月には、耳鼻咽喉科が主体となった音声外科センターを新たに開設しました。話す機能を回復させるために他院ではボイストレーニングをしている所もありますが、外科的なアプローチをする当センターは全国的にも珍しいでしょう」。同センターが対象とするのは声帯ポリープ・声帯結節・声帯麻痺・喉頭がん・発声障害など。声がかすれたり出ないといった音声障害をきたす疾患に対して外科的治療を行い、機能向上を目指す。「話せることは、社会的なつながりを強め、生きる喜びにつながります。食べる、歩ける、そして話せる。生きる上で大切な機能を回復させる3つのセンターをぜひご活用ください」。

内視鏡手術支援ロボット『ダヴィンチXi』の導入により「傷口が小さい」「疼痛が少なく回復が早い」「機能の温存が向上」など今まで以上に質の高い医療を実現

病院のあるべき姿

「断らない医療」を実現し
安心して暮らせる枚方に

 林病院長が目指す理想の病院像は「心のかよう医療を行い、信頼される病院」。そのためには「断らない医療の実現」が大きなテーマであると病院長は語る。「当院の大きな柱である救急医療に関しては、2次救急指定医療機関として急性期に対応するほか、昨年6月には大阪府から『小児地域医療センター』の認定を受け、小児専門医療・入院小児救急・新生児医療など24時間体制で対応しています。『市立ひらかた病院があるから、安心して枚方で暮らせる』を最大の目標として、今後も皆様の健康回復と増進に精一杯に努めていきます」。

hospital data

市立ひらかた病院
TEL:072-847-2821
枚方市禁野本町2-14-1


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