独立行政法人 地域医療機能推進機構 星ヶ丘医療センター

地域密着の
小児医療を目指して
北河内地区の小児一次・二次医療の基幹病院として診療を行う星ヶ丘医療センター。5名の常勤医師で盤石の体制を整える同院の小児科について、細野院長と中河部長にお話をうかがった。
子どもの笑顔と健康を守り
地域の小児医療に貢献
小児科の概要
星ヶ丘医療センターの小児科では5名の常勤医師が在籍し、各専門医が多職種と連携しながらチーム医療を実践する。「内科系疾患、二次救急疾患には分野を問わず対応し、平日も20時まで紹介入院の患者さんを受け入れています」と話す細野院長は充実した体制を整え、地域の小児医療に貢献している。

小児科の診療領域
細野院長が期待をかける小児科において、チームを指揮するのが中河部長である。中河部長は感染制御に関する専門的な知識を有するインフェクションコントロールドクターの資格を持ち、新型コロナウイルス感染症による院内感染対策や薬剤が効きにくい耐性菌などが発生した時にリーダーシップを発揮している。「当院の小児科では北河内地区のクリニックの先生方と病診連携を積極的に図り、クリニックの外来診療だけでは行えない、入院診療で専門的な治療ができる、という強みを持っています。小児科専門医が常勤で5名も在籍する市中病院は少なく、それぞれ専門領域を持ちながら幅広く診療できるの
で、何かお困りの際はぜひ当院にご相談いただきたいです」と中河部長は話す。同科では小児に多い感染症一般はもちろん、腎疾患、低身長や思春期早発症等の内分泌疾患、心理社会的ストレスの影響も大きい心身症などにも対応。近年増加傾向にある食物アレルギーに対しても数多くの実績を残している。「日本全体では子どもの数が減る一方、反比例して食物によって皮膚・目・鼻、呼吸器、消化器などへの症状、アナフィラキシーなどを引き起こす食物アレルギー疾患が増えています。当科では食物負荷試験により症状の有無を確認し、耐性獲得のためにアレルギーの原因となる物質を微量ずつ体内に入れ、過敏性を減らす脱感作療法を行うことで、子どもの健康な食生活を守っています」。
院長が目指す病院像
地域医療・地域包括ケアの要として長年地域住民の様々なニーズに応えてきた同院。最後に細野院長から同院が目指す理想の病院像についてお話をうかがった。「院長に就任して丸1年が経ち、改めて星ヶ丘厚生年金病院時代から培われてきた地域からの信頼を実感しております。急性期から回復期まで一貫して完結できる強みを活かし、“断らない医療”をテーマに医療スタッフを充実させ救急の受け入れ体制を強化し、致死的なリスクのある病気にも迅速に対応していきます。今後も皆様のご協力に感謝しながら、地域が安心できる医療体制を築いていきます」。

治療や入院生活に伴う子どもたちのストレスを少しでも減らすために、イベントを実施。12月にはクリスマスイベントが開催され、サンタがプレゼントを届けた

「断らない医療」を掲げる同院では、ドクターヘリによる搬送も半年で4件を受け入れ、救命率の向上や後遺症の軽減に繋げている
