関西医科大学香里病院

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総合診療科の役割

体調を崩した時、自分ではどこが悪いのか判断がつかなくて困ったことはないだろうか。そんな時に力になってくれるのが、総合診療科である。新たに総合診療科を設置した関西医科大学香里病院をうかがい、その役割について取材した。

少子高齢社会を見据え全人的医療の体制を強化

困った時の最初の砦

大学病院にある総合診療科が担う役割について、石丸先生にお話をうかがった。「まず大きな役割として、何が原因かわからない症状が発生した際に適切に診断を行い、原因が判明すれば必要に応じて専門医に引き継ぐことが挙げられます。軽い症状であればかかりつけの先生を頼っていただくことが大切ですが、普通ではない重症感があれば、最初に病院の総合診療科を頼っていただければ、スムーズに治療へ移行できる可能性が高いです」。

朗らかな笑顔で診療に臨む石丸先生。よくわからない不調に悩む患者に対して、やさしく診療を行う

高齢者医療の課題

日本は他で類を見ないほどに少子高齢化が加速し、医療の現場も変化を余儀なくされている。その状況下で活躍するのも総合診療科である。「日本の医療の教育現場では、これまで臓器別の専門教育が中心となっていて、全人的に診療を行う総合診療の教育が進んでいませんでした。しかし、医療を必要とするご高齢の方は複数の疾患を有しているケースが多く、その診療は複雑で、臓器別の専門診療だけでは身体全体をカバーすることが難しいのが現状です。その状況を改善すべく、今日本では総合診療医の育成が官民一体となって推し進められています。本学でも総合診療医学講座が設けられ、現在若手の総合診療医を育成中です。しかし、団塊の世代が後期高齢者となる2025年以降の医療ニーズに対応するためには、若手の育成だけでは間に合いません。今既に開業されているかかりつけの先生方のご協力も不可欠で、共に知識を高め、地域の高齢者医療に貢献していく必要があります。これから先、勉強会などを積極的に設けていく所存ですので、ぜひご協力いただければと思います」と、石丸先生は熱弁した。こうして専門のトレーニングを受けて学んだ総合診療医の数が増え、地域のプライマリ・ケアのレベルが上がっていけば、原因不明の不調に襲われた際も安心できる。これからの教育の動向に期待が膨らむばかりだ。

関節リウマチの診療

関節リウマチと聞くと整形外科を思い浮かべる方も多いと思うが、近年では生物学的製剤などを用いる内科的な治療が普及しており、内科の知識も必要とされている。そうした外科と内科の間にあるような疾患も、総合診療科が得意とするところだ。「リウマチや膠原病といった免疫疾患は、近年治療が大きく進歩した分野の一つであり、高度な内科的知識も必要になってきています。私は以前務めていた病院でリウマチと膠原病を内科的に診療していましたので、状況に合わせて薬を処方することも可能です。治療に悩まれた際はご相談いただければと思います」と、石丸先生は最後にそう語ってくれた。

総合診療科は入院患者の診療も担当し、看護師と緊密な連携を図るためカンファレンスを行っている。石丸先生はこうした連携を重視している
総合診療についての指導を熱心に行っている石丸先生。日本の超高齢社会に必要な医療に対応するため、総合診療医の育成を急ピッチで進めている

総合診療科を知ろう!

hospital data

関西医科大学総合医療センター
TEL:06-6992-1001
守口市文園町10-15


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