【対談】関西医科大学くずは病院 消化器内科 浦上 富生助教× 消化器内科 福原 貴太郎内視鏡部部長

高度な内視鏡医療を提供する関西医科大学くずは病院。最新の内視鏡システムを駆使した診療に加え、リハビリ科と連携した嚥下内視鏡検査など、診療科の垣根を越えた取組みも展開する消化器内科の先生にお話をうかがった。

福原
民間病院を起源とする当院は、2018年に関西医科大学の4つ目の附属病院として開院しました。大学病院レベルの医療を、敷居を低く、より身近な環境で提供することが我々の役割だと考えています。
浦上
消化器内科の領域においては、高度な内視鏡検査を気軽に受けていただける体制を整えており、消化器疾患の早期発見へとつなげています。
福原
内視鏡検査でしっかりと診断をつけ、治療方針を決めた上で、関連施設を含め適切な治療を受けられる病院を判断し橋渡しを行う。これが地域における私たちの重要な使命だと感じています。

福原
内視鏡技術の進化に伴い、特殊な波長の光を当てることで病変部を目立たせるLCI(Linked Color Imaging)観察が可能になりました。
浦上
当院では特殊光観察モードとしてLCIとBLI(Blue Light Imaging)を持つ富士フイルムの最新機器「エルクセオ7000システム」を導入しており、肉眼での識別が難しかった小さな病変部も検出できるようになりました。
福原
LCIは富士フイルム独自の技術で、現段階で広くは普及しておりません。症状がない方や、軽い症状の方に対するスクリーニング検査におけるがん発見率の向上が期待できるほか、早期発見により身体に負担が少ない方法での治療の実現にもつながります。

 

 

福原
当院はリハビリテーション医療にも注力しているのですが、近年リハビリテーション科の先生と協力し新たにスタートしたのが、嚥下内視鏡を用いた診断法の研究です。嚥下障害はこれまで、造影剤の嚥下状態をレントゲンで観察し評価することが主流でしたが、嚥下内視鏡で咽頭の動きを直接観察することでより正確な診断が可能になると考えています。
浦上
診療科を超えた連携が取りやすい点も当院の強みの一つですよね。整形外科領域の治療や入院により運動機能が低下すると便秘になってしまう患者さんが多いのですが、そこへ私たち消化器内科が介入し、患者さんの特性に合わせたお薬を提案することもあります。

浦上
内視鏡検査はしんどいイメージをお持ちの方も多いですが、当院では経口より楽だと感じられる方が多い経鼻内視鏡を導入しているほか、必要であれば鎮静下での内視鏡検査も可能です。「思っていたより全然楽だった」と感じていただけるよう、患者さん一人ひとりと丁寧に向き合ってまいります。
福原
そうですね。また当院は内視鏡のみならず、エコーやCT、MRIなどの画像診断装置も充実しており、一連の消化器疾患の検査を行うことができます。地域密着型の病院として、今後も引き続き「アクセスしやすい高度医療」を実践していきたいと思います。

hospital data

関西医科大学くずは病院
TEL:072‐809-0005
枚方市楠葉花園町4-1

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