関西医科大学総合医療センター

関西医科大学総合医療センター
地域性と専門性の両立で 今年から地域医療支援病院に 救急・災害医療への対応にも尽力
2018年4月に病院長に就任した杉浦先生。大学病院として高度先進医療を推進する一方、「大切な人を受診させたい病院へ」というテーマを据え、地元に密着した中核病院として地域の医療機関との協調を掲げる。その取組みをうかがった。

関西医科大学総合医療センター

杉浦 哲朗 病院長

地域医療支援病院の役割

地域に根ざした大学病院として 地域密着型高度急性期医療を提供

 大学病院本院に準じた高密度な医療を提供できる施設として、DPC特定病院群(Ⅱ群)に認定された関西医科大学総合医療センター。専門性の高さに加え、地域完結型医療の実践に向けて病診連携にも注力、急性疾患から慢性疾患まで幅広く対応できる体制を整備した。「ここ数年、これまで以上に地域の開業医との連携を深めてきました。現在は、紹介率・逆紹介率ともに約70%と高い数値となり、地域完結型医療を推進する医療機関としての自負を持っています。さらに、CTやMRI、PETなどの大型医療機器を、地域のクリニック、先生方に開放したり、院外の医療従事者向けの勉強会と患者さん向けの健康に関する講演会を実施した結果、大阪府から地域医療支援病院として認定を受けました」と笑顔で語る杉浦病院長。また、1979年に救命救急センターを設置して、大阪府内では3番目に長い歴史を誇る同センター。従来から得意としてきた外傷、熱傷、中毒、敗血症、多臓器不全などの3次救急症例に加え、かかりつけ患者さんの急変、救急隊が搬送先選定に難渋するような2次救急症例も積極的に受け入れている。「他の病院で受け入れることが困難な急患も含め、あらゆる救急救命に対応しています。病院長就任後、消防署に挨拶に伺うと『関西医科大学総合医療センターが最後の砦です』と期待を込めた発言もいただき、改めて当センターに課せられた使命を認識しました」。専属の精神科医、精神保健福祉士も在籍しているため、特に受け入れが難しい精神疾患合併症例の患者さんも積極的に受け入れている。専門性の深さ、地域の医療機関との繋がりの強さ、対応可能な領域の広さを特徴として、地域医療に欠かせない地域密着型高度急性期医療を提供し続ける。

サッカーグラウンド一面分の広さを有するホスピタルガーデン。

6種のウォーキングコースが用意され、屋外にてリフレッシュしながらリハビリできる

センター化への取組み

専門性を有したチーム医療と 一貫したリハビリを提供

 地域住民に「あの先生が診てくれるから通いたい」と思われるよう、各診療科に特化した専門技術を有する医師を配置してきた同センター。さらに次のステージを目指し、臓器別・疾患別のセンター化を推進している。「患者さん一人ひとりに対して、専門性を持った医師によるチーム医療を提供するために、センター化にも注力してきました。内科・外科の垣根を超え、さらに病理部とも連携し、正確な診断を行っています。主治医は一人でも、定期的にカンファレンスを開催することで、多角的な意見を取り入れた診療を実施しています」。また、昨年3月には病院内のリハビリテーションセンターに併設する形で、短時間リハビリ特化型施設『関医デイケアセンター・滝井』を設立。治療が必要な入院中の急性期に加えて、退院後の生活期まで一貫したリハビリを実施する。「団塊の世代が後期高齢者に達する2025年問題を控え、大学病院も介護部門に携わることが必要です。デイケアとはいえ、急性期に関わっている理学療法士がマンツーマンで指導し、最新トレーニング設備も搭載することで、質の高いリハビリを提供しています」。通うのが困難な方には、訪問リハビリ・訪問看護も行っている。今後は、デイケアの効果を客観的に検証するなど、患者さん第一主義の体制を強化していく予定だ。

短時間リハビリ特化型施設『デイケアセンター・滝井』のリハビリスペース。急性期を担当する理学療法士によるマンツーマンのリハビリを提供する

関西医科大学総合医療センターの明るい未来を話す、杉浦先生とデイケアセンターを統括する菅先生。大学病院ならではの高度先進医療と地域完結型医療の両立に向けて

災害拠点病院として

普段のくらしも非常時も いつでも頼られる医療機関へ

 同センターは災害発生時に被災地へ医師などを派遣する災害派遣医療チーム『DMAT(ディーマット)』を有し、災害拠点病院としての役割も果たす。最近では、南海トラフ地震をはじめ全国規模の災害が発生した場合に備え、地域住民の安全確保のためにホスピタルガーデンを一時避難所として活用できるよう、守口市と協定を締結した。「災害の時に困るのは断水による水不足です。そのために、非常用の水源確保に向けて井戸の整備を進めています。水質調査を実施したうえで生活用水としての水源となることを期待しています」と杉浦病院長は締めくくった。

hospital data

関西医科大学総合医療センター
TEL:06-6992-1001
守口市文園町10-15