医療法人 恵生会 恵生会病院

昭和56年の創業以来、産婦人科の診療を柱とし、東大阪に住まう多くの女性をサポートしてきた恵生会病院。婦人科疾患の治療が強化され、ますます発展を続けている同院の詳細を、現場で活躍する矢野先生にうかがった。

婦人科疾患の低侵襲治療

腹腔鏡や子宮鏡を導入し負担の少ない手術を実現

産婦人科のクリニックをルーツに持ち、分娩に対応できる総合病院として東大阪エリアの医療に貢献し続けてきた恵生会病院。昨年4月には婦人科内視鏡手術の草分け的存在である子安先生が院長に就任し、「婦人科内視鏡手術センター」を開設。子宮筋腫や卵巣嚢腫といった婦人科良性疾患の低侵襲治療に重点を置き、その手術件数を伸ばしている。日本産科婦人科内視鏡技術認定医であり、多くの手術を執刀する矢野先生に現況をうかがった。「東大阪にお住まいの方で婦人科疾患の手術が必要になった場合、これまでは大阪市をはじめとした他市で手術を受けられるケースが少なくなかったのですが、徐々に当院を頼っていただけるようになったのかなと感じています。最近では、他県からも手術を希望される方が増えてきており、全力を尽くして対応にあたっています」。

同院の婦人科内視鏡手術センターは、患者さんの「できるだけ子宮や卵巣を残したい」「傷の小さな手術がしたい」といった要望に可能な限り応えられるよう医療機器を充実させており、最近では子宮鏡(レゼクトスコープ)を導入した。「腹腔鏡手術は比較的小さな傷口で施術することが可能ですが、お腹に傷口を作る必要があります。子宮鏡は、子宮口から内視鏡を入れて子宮内膜ポリープや子宮筋腫を切除する手術ですので、より小さな負担で治療することが可能です。子宮鏡の視野は大きくないため適用できないケースもありますが、子宮内膜ポリープに関しては多くの症例で適用できます」と、矢野先生は語る。子宮鏡の手術は審美的に優れるだけでなく、開腹手術と比べて入院期間も少なくなる。早期に社会復帰したいと考える女性にとって、大きな助けとなるだろう。

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矢野先生が執刀する腹腔鏡手術の様子。小さな傷口で患者さんの負担を最小限に軽減する。
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新しく導入された子宮鏡(レゼクトスコープ)。お腹を切らずに手術が可能に。
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婦人科のスタッフ。抜群のチームワークで患者さんをサポート。

予防医療に注力

病気への早期対応を目指し検診やワクチン接種を実施

医療技術の向上により、様々な症例で内視鏡手術が適用されるようになったが、手術を避けられるのであればそれに勝ることはない。そのため同院は病気の早期発見や予防に力を入れている。「子宮がんや卵巣がんは自覚症状が現れにくい部位ですので、症状がなかったとしても1年に1度は検診を受けることをお勧めします。また当院ではHPVワクチンの接種を逃した方のキャッチアップ接種に対応していますのでぜひご活用いただければと思います」と、矢野先生。先生は産婦人科医として18年の経験を有し、数多くの患者さんを診療してきた。その経験から産婦人科のかかりつけ医を持つことの大切さを説く。「例えば子宮内膜症を放置していると、突然破裂して急激な腹痛を起こすことがあり、緊急手術になるケースもあります。緊急であれば身体にかかる負担も大きくなるので、かかりつけの先生に定期的に診ていただくことが大切だと思います。男性に相談しづらいという方もいらっしゃると思いますが、当院には女性医師が3名おり、予約を取っていただければできるだけゆっくりお話しできるよう配慮いたしますので、小さなことでもご相談いただければと思います」。

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患者さんがより快適に過ごせるよう本館の4階・5階フロアを全面リニューアル。病室の窓のカーテンがロールスクリーンになり、清潔感が増した。

本館の一部をリニューアル

快適な周産期を送れるよう清潔な環境を構築

同院では病床の機能強化を図り、本館4階・5階の改装工事を行った。「主な改善点としては病室の壁紙を張り替え、家具類を一新しました。新生児室も全面改装しており、今後はより清潔な環境で快適に周産期を過ごしていただけるのではないかと考えています。東大阪市民の方は産後ケアとしてショートステイも可能ですので、ご活用ください」。リニューアルを機に病院公式のインスタグラムが開設されており、病室の様子やドクターの紹介を見ることができる。今後も様々な情報発信をしていくとのことで、ぜひチェックしてみてほしい。

医療法人 恵生会 恵生会病院

電話番号:072‐982‐5101

住所:東大阪市鷹殿町20‐29

ウェブサイト:https://www.keiseikai.or.jp/

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