医療法人 たかばたけウィメンズクリニック
女性のニーズを汲み取り積極的に診療に反映 地域の頼れる産婦人科
妊娠や出産、子育てにおける女性の不安を軽減し、安全・安心のお産をサポートするクリニック。診療の特徴や近年注力している取組みについてお話をうかがった。
女性のライフイベントとキャリアの両立を目指す
近年、日本では少子化の問題が深刻化している。1970年代半ばから少子化が進行し、2022年にはコロナ禍の影響もあり、出生数は初めて80万人を割り込んだ。その要因としては、経済的な理由で未婚化・晩婚化が進んでいることや、子育てと仕事の両立が難しいことなど、結婚や出産に関するいくつかの問題が挙げられる。少子化を改善するためには「家族を持ちたい」「赤ちゃんがほしい」というような願望を阻害している経済的・社会的要因を解決し、“妊娠・出産・子育てにやさしい社会”を作り上げていく必要がある。「当院は地域のウィメンズクリニックとして思春期から妊娠・出産、更年期、老年期まで、女性が抱える不安やお悩みにお応えしています。産婦人科医は全て女性で、助産師においては高度な知識やスキルを持つアドバンス助産師が10人在籍し、安全・安心のお産をサポートしています。全国的に少子化が進んでいますが、患者様のお仕事の状況を配慮しながら、忙しい女性に寄り添う診療体制を作っていきたいです」と髙畠先生は力強く話す。同院では働く女性も通いやすいよう、不妊治療においては仕事の前後に診療が受けられる環境を用意。また乳がん検診は月〜土曜の午前に加え、第4火曜は夜診に対応している。社会における女性の立場を守るためにも、患者のライフスタイルに合わせた柔軟な対応に取組み続ける。
オンライン診療のほか新たにNIPTを導入
地域の女性の医療ニーズを汲み取った診療体制を構築
こだわりPOINT 1 女性の産婦人科医が対応
同院では初診から産後まで、全ての診療を女性医師のみで行っている。その体制は大阪府下でも珍しく、遠方から訪れる患者も多い。「宗教上の理由で、女性医師のみの対応を希望される外国の患者様もいらっしゃいます。言葉も習慣も異なる日本での妊娠や出産、子育ては、不安なことだらけだと思います。たとえ言葉が通じなくても、翻訳ツールの助けを借りたり、⾮⾔語コミュニケーションも図りながら、安心した状態でお産に臨んでもらいたいです」。髙畠先生の下には、日本で暮らす外国の患者も数多く訪れる。
こだわりPOINT 2 新型出生前診断(NIPT)を導入
母親の血液から赤ちゃんのDNA断片を分析し、ダウン症など特定の染色体異常を調べる新型出生前診断(NIPT)。以前は大病院でしか受けれなかったが認証施設拡大に伴い、同院では昨年6月より検査対応を開始し、現在は毎週日曜日にカウンセリングや採血を行っている。「妊婦検査のさらなる充実を目指して、導入を決意しました。地域の女性が足を運びやすいこの場所で、検査から検査前後のカウンセリングまで受けられることに大きな意味があると思います」。
こだわりPOINT 3 忙しい女性に寄り添うオンライン診療
非対面診察の需要の高まりを受け、自宅や仕事場など、好きな場所でスマホを使って診察を受けることができるオンライン診療を強化。月経困難症に対するホルモン剤や、更年期障害を改善する漢方薬といった定期薬について、病院に行かずとも処方してもらうことが可能だ。不正出血や腹痛など気になる症状が出た場合は、すぐに病院で診てもらうことができ、家事や育児、仕事で病院に行く時間がない女性にとって、臨機応変に受診方法を選択できるのは心強い。
先生のことば
妊娠・出産・子育てに夢や希望を感じられる世の中を作りたい
社会全体で女性たちをサポートする体制を目指して
近年、メディアでもよく耳にする「卵子凍結」という言葉。もともとはがん患者様など、治療の影響から卵子を守るために取入れられた方法です。健康な女性が「卵子凍結」を行うケースも増えている一方で、リスクの高さも指摘されています。そういったなかで、まずは若い女性でも安心して妊娠・出産・子育てができる社会を地域全体で作っていくことが大切だと感じています