医療法人治心会 志紀なかむらクリニック
担当医 藤川 純子 先生
日本内科学会認定内科医・総合内科専門医/日本循環器学会認定循環器専門医/日本心臓リハビリテーション学会心臓リハビリテーション指導士/町のかかりつけ医として、心臓リハビリや予防医療を通じて地域住民の健康寿命の延伸を支える
[テーマ]心臓リハビリで心疾患の再発を予防する
続けやすい
心臓リハビリで
運動を習慣に
再発しやすい心疾患
通院による管理が大切
心臓リハビリができるクリニックはまだまだ少ない。「志紀なかむらクリニック」はその数少ないクリニックの一つであり、地域のかかりつけ医として一般内科診療を行う一方、循環器内科として心臓リハビリを目的とした患者や心臓に不安を感じる患者が来院している。「動悸や息切れがする、自転車で坂道を登ったら胸が締めつけられるような症状がある、また健診で異常を指摘されたなど、少しでも不安に思われる方は一度来院していていただきたいですね。通常の心電図のほか、負荷心電図、ホルター心電図、エコーと、ひと通りの検査は当クリニックでできますし、心疾患で入院していた方の退院後のフォローも行っています」。特に心不全では、治療を終えて退院しても再入院する患者が1/4から1/3ほどいる。本人は気づかなくても徐々に心臓の働きが低下し、再入院を繰り返して、いずれ最悪の事態に至るというパターンが多いそうだ。そうならないためにも、地域のかかりつけ医、できれば志紀なかむらクリニックのような循環器内科に定期的に通院するのが望ましいだろう。
受けやすい、続けやすい
患者本位のリハビリ
病院で心疾患の治療を終えたあと、退院してからの管理で重要なのは定期的なメディカルチェックと心臓リハビリだ。「心臓リハビリは薬と同程度の再発予防効果があると言われているので、ぜひ続けていただきたいですね。はじめは自宅の2階に上がるのも息苦しかったのに、今では出かけるのが楽しくなったという患者さんもいらっしゃいます。効果を実感していただけますし、それが安心にも自信にもなると思います」。心臓リハビリは、基本的には5カ月間通院する。期間終了後も運動を続けるのが望ましいが、ご高齢のため自身で運動をするのは不安という場合はクリニックでもできるそう。またある程度運動方法を心得て自身でリハビリを続けるという場合は、クリニックから運動処方をもらって近所のスポーツジムなどを利用することも可能である。実情としては、定期的に通院して薬をもらえる診療所はあっても、心臓リハビリができる施設が身近になくてどこに行けばいいかわからない人がほとんどだろう。実際、志紀なかむらクリニックにも離れた地域からわざわざ通われている患者もいるという。そういった実情を踏まえた患者ファーストの視点で、リハビリを継続しやすいよう配慮されている。
総合診療内科として
地域を支えるかかりつけ医
志紀なかむらクリニックは以前同所にあった「北野内科クリニック」を引き継ぐかたちで開院したクリニック。循環器疾患の治療とリハビリに取組む一方、以前からの患者も通院しているが、藤川院長は日本内科学会総合内科専門医の資格も取得しており、一般内科全般も高いレベルで診療している。体調が悪くてもどの診療科に行けばいいかわからないときは、迷わず総合診療内科も兼ねる同クリニックを訪ねてみるといい。「糖尿病、高血圧、生活習慣病も診ていますし、健診も積極的に行っています。健診を何年も受けていない方も大勢いらっしゃると思いますので、健康維持、健康長寿のためにもぜひ受けていただきたいです」と話し、発熱に関してもできる限り対応しているとのこと。特に現在は生活習慣病の患者が多く、その治療には工夫をしているそう。「『お医者さんに任せてるから大丈夫』という考えでは治療はうまく進みません。そのため血液検査の数値を元に具体的に目標を決めたり、家で体重や血圧を計る習慣をつけてもらったり、意識的に生活改善に取組めるよう働きかけています」。藤川院長は医師主導でも患者任せでもなく、寄り添いながら共に目標達成の道のりを歩いてくれる医師だ。
専門医療にできること!
理学療法士が指導する“継続できる”心臓リハビリ
心臓リハビリは理学療法士が担当。患者それぞれの状態に合わせて小さな負荷からスタートし徐々に運動強度を上げる手法で、モチベーションを維持しながらリハビリに取組める
あらゆる角度から検査し精度の高い診断をくだす
24時間装着し日常の各場面の心電図を記録するホルター心電図や、エルゴメーター(自転車)を漕いで運動時の状態を観察する負荷心電図検査など、様々な検査機器を備える